ハハノシキュウ【ラッパー解説】サイコパス感漂う素顔不明のラッパー。ヒヤヒヤする炎上型バトルでも有名
今回は8×8=49の帽子がトレードマークでもあるサイコライマーハハノシキュウさん(以下敬称略)を紹介します。
ラッパーとしては今までに見た事のないその強烈なキャラクターで2000年代後半あたりからMCバトルシーンで徐々に有名になり現在では全国区の知名度となっていますね。
発表されている音源もかなり独特な世界感でちょっと常人離れした感性を持つ彼の魅力を今回は解説させていただきます。
サイコ的な魅力(?)
かなり個性的な人が集まっているラッパーという人種ですが、その中でも彼は色んな意味で「やべー」ですね。このヤベーってのはアウトロー的な怖さではなくサイコ的な怖さを表現できる超特異なタイプと言えます。
まず素顔が分からないってのはラッパーの中ではけっこう珍しいですね。ネットラッパーで顔出ししていない人はいるかもしれませんがステージに上がっているアーティストでは自分の知る限りこの人しか知りません。
他ジャンルの音楽ですとメイクしてたりなどで顔分からない人いたりしますが、彼の場合は長髪を前に下ろして顔を隠しているか、『8×8=49』と書いた帽子を超深く被りマスクをしているのでまったく顔が見えません。
芸能人とかJ-POPとかでも顔を隠している人って「実はイケメン」ってよくありますけどなんでなんでしょう?彼もご多分に漏れずイケメン説ありますね。
そして何よりも前述した通り常人離れしたそのサイコ的な表現力はだいぶエッジが効いています。フリースタイルダンジョンに出演した時も「俺が子猫拾ったら持って帰って解剖すると思われる」って言ってましたがホントそんな感じのイメージです。
一応誤解なきよう言っておきますがこれはアーティスト的な彼の表現であって、コラムやインタビューでは普通に喋っているので会話不能な人ではないです笑。多分。とにかくキャラクター面でもシーンの中では唯一無二の位置にいると言えます。
炎上多発する彼のバトル
こんな感じでとにかくぶっ飛んだキャラのハハノシキュウですが、MCバトルでもまた話題に事欠かないラッパーです。彼のバトルでの見所はライミングがどうとかフロウがどうとかってよりは、何て言うんでしょう・・・スキャンダラスさと言えばいいでしょうか。
空気を読まないというか、「それ言ったらちょっとマズくないか((((;゚Д゚))))」って感じのディスでガンガン攻めるんですよ。相手を逆なでる事を言いまくるプラス、あの行き過ぎたダミ声との相乗効果で相手が怒りモードになるバトルが多いです。
普通に相手が「あんま怒らせないほうが・・・(゚Д゚;)」みたいなアウトロー系でも結構ガツガツ行くので見ててヒヤヒヤします汗。会場を一瞬で不穏な空気にするあの感じはある意味ハハノシキュウの魅力でもあります。
一番有名なエピソードですと『罵倒』でZORN(当時はZorn the DARKNESS)の仲間たちも会場に大勢いる中でZORNをボロクソにディスった結果、バトル中に下から足引っ張られて「テメエ降りて来いよ」みたいになったりしてました。
この時リアルに身の危険を感じたハハノシキュウはステージ降りた後速攻で出口に向かい会場を後にしたと本人がなんかのインタビューで話していました。
当時の罵倒は本当にガラが悪くて、自分が見に行った時もステージにいたラッパーの取り巻き同士がケンカしてたような・・・(# ゚Д゚)。ルールもボディタッチありなんでかなりの武闘派イベントでした。
KEN THE 390も「昔のバトルは本当に危なくて、相手が怒らせたらマズそうな人の場合はなるべく『ディスリ合い』ではなく『称え合い』の方向に持って行ったりとか揉めない様に気を使ってやっていました笑」と言っていましたね。
ハハノシキュウの場合この辺関係なく言葉のデッドラインをオーバーしてくるのはホント凄いです。
彼の世界観を体験せよ
曲紹介は「自殺幇助ソングと自殺撲滅ソングを同時に」です。こういった紹介の仕方しちゃったんでこの曲はピッタリかなと。この曲はかなり尖った表現ですが彼は死生観を歌った歌が結構多いです。
もちろんクレイジーさだけが彼の魅力ではなく他にも様々な曲がありますので興味を持った方は是非ともチェックしてみて下さい。
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