MC正社員はなぜ嫌われているのか、HIPHOPファンから支持がないのか考えてみようじゃないか

近年のMCバトルブームを作り上げた立役者の1人であると言っても過言ではないであろう『戦極MC Battle』(旧戦慄MC Battle)のオーガナイザーMC正社員a.k.a.吉田さん(えむしーせいしゃいんえーけーえーよしだ・以下敬称略)。

彼が作ったこの戦極はとても素晴いものでこのMCバトルイベントの存在により、今までラップに興味がなかった多くの人に興味を持つきっかけを与えた事は間違いないでしょう。

また、このイベントの知名度や注目度も高い事からアーティスト側もMCバトルで活躍する事でラッパーが自身をプロモーションできるチャンスの場にもなっています。

ハッキリ言って彼のシーンに対する貢献度はとてもとても大きく普通にシーンから賞賛されていてもおかしくはないのですが、残念ながらヘッズからは嫌われていますね・・・なんでなんでしょうか？

今回はヘッズの1人である自分がその辺考察してみたいと思います。正社員さんエゴサーチめっちゃするらしいんでこの記事を本人が読むか分からないですが俺がヘッズの気持ちを代弁しようと思います。HIPHOPファンはあなたの事をこんな感じで思ってんじゃないすか？

ディスる前に言わせてもらうと

まず前述したようにMCバトルイベント『戦極』の日本語ラップ業界に対する貢献度は素晴らしいという事は間違いありません。

バトルブームのおおまかな流れで言えばMCバトルイベントのパイオニア『B BOY PARK』の崩壊から『UMB』の開催、『高校生ラップ選手権』『罵倒』『戦慄(現戦極)』の人気爆発から『フリースタイルダンジョン』って感じでしょうか。

他にも韻踏合組合主催の『ENTER』とか漢 a.k.a. GAMIが旧所属レーベルLibra(ライブラ)と色々あったことから発足した『KOK』とかあるんですけどその辺の歴史は他の記事でも語ってる(と思う)ので割愛。

まあとにかくMC正社員が作り上げた『戦極』はこの流れの中で欠かせない存在です。特にこの戦極は今までアンダーグラウンドの色が強く観客もイカツイ兄ちゃんばかりだったMCバトルイベントに、スポーツ的でクリーンなイメージをもたらしました。

その結果、リスナー側もイベントに足を運びやすくなり現場へ実際に行く事への敷居が下がったので、より多くのファンがMCバトルを楽しめる場を作ったという事から見ても本当に素晴らしい役割を果たしています。

MC正社員は様々なアイデアを試行錯誤してバトルシーンを盛り上げてきたのです。ここに至るまで多忙な日々を過ごしてきたでしょうし彼の日本語ラップ愛が本物だからこその努力の結晶の産物、それが戦極なのです。

じゃあなんで嫌われてんのか

ここまで頑張ってきたMC正社員がなぜヘッズから支持されないのか。それは自分が思うに彼からHIPHOP的な精神を感じないからだと思います。彼自身日本語ラップ好きなのは十分伝わるんですが彼がHIPHOPな人間だとは思わないです。

この『頑張ってる』ってのはあくまで「MCバトルイベントを運営して成功させた」という起業家としての努力で、彼の色々な発言を聞いていてもMC正社員がHIPHOPマインドを持って生きているのかって言われるとこっちには伝わってこねえって感じです。

たしか彼はサラリーマン上がりだったと思いますが、なんか考えが今でもサラリーマン的っていうか『サラリーマン辞めてラップを使ったビジネスで成功したステレオタイプな日本人』って印象です。

MC正社員普通に優しくていい人なんでしょうけど、HIPHOPファンがどういった発言、態度にイラっと来るか全く分かってない感じするんですよ。カウンターカルチャーのフォロワーがどういう思想を支持するのか理解していますか？

シーンの表に出るならもうちょいヒップホップの考えってものを知って頂きたいです。まあ、もう裏方に回るとか言ってましたけど。話し蒸し返すようで悪いですが俺が「は？何コイツ」って思った場面上げていきましょうか？

フリースタイル振られてやらない

確か漢 a.k.a. GAMIの9SARIチャンネルでバトルオーガナイザー討論会みたいなのやった時韻踏合組合のSATUSSY(サトゥーシー)と漢 a.k.a. GAMIと3人で軽くフリースタイルやる流れになったんですがMC正社員だけ「え？！いや、僕はいいです」とか言ってやらないっていうね。

いやいやいや、なんで？ラップやるの自信ないから恥ずかしいと思ってんの？下手なら下手でいいじゃん、2人よりできないのなんて当たり前なんだからさ。そうゆうの気にしてるのがマジダサなんですよ。

そーゆースタンスならMCとか名前に付けないで戦極オーガナイザー吉田なんとか(本名知らない)でイイじゃないですか。

小藪に速攻で謝る

高校生ラップ選手権でT-PABLOWとMCニガリa.k.a.赤い稲妻がやった時にラップのテクニック勝負ではなく私情を挟んだ心情吐露合戦になったんですよ。これを見た司会の小藪が「こういうのじゃなくてラップの勝負が見たい」とか言い出して延長になった事がありました。

あれはあれでストリート的なラップバトルなんで全然ありなんですが、ラップの事よく分かってない小藪はおそらく「韻を踏んだりとかそういうので勝負し下さい」って言いたかったんだと思います。

これに対しMC正社員はTwitterで「小藪さんは批判してましたけど僕はとてもカッコいいバトルだったと思います」と発言したところコレを見た小藪がフツーに怒って「何やコラ カス、文句あるなら俺とバトルしたろか？」とコメント。

結局これ見てビビったMC正社員がソッコーで謝って事態は終わりました。あのさ、あれはHIPHOP的観点から見てどう考えても小藪が間違ってるんだからそこはもうちょい堂々として下さいよ。なに無条件で白旗上げてんすか。

別にケンカしろとか言ってるわけじゃなくて、あなたの方が小藪より1万倍MCバトルの事分かってるんだからそこはこっち側の代弁者としてちゃんと言及したりできないもんでしょうか？芸能界の人怒らせるの怖いですもんね、そうですよね。

自分の娘の彼氏がラッパーだったら嫌だ

これはZEEBRAとのラジオトークで自分の娘さんの話になった時ですね。「自分の娘が大きくなった時に連れてきた彼氏がラッパーだったら嫌だ」とか言ってましたね。

オイ！アンタがそれ言うのか

ラップとか全然興味ない人がそれを言うのは全然理解できます。イメージ良くないでしょうからね。MC正社員さん、あなたは誰の見方なんですか？ステレオタイプなラップヘイターみたいな事言うのやめてもらえます？

アンタがラッパー差別しててどうすんすか・・・。公共の電波で自らラッパー、ヘッズを敵に回すような発言、恐れ入ります。さすがです。

『ニートTOKYO』で自ら低評価

SEEDAが運営するHIPHOPファンマストのYOUTUBEチャンネル『ニートTOKYO』ですが、これにMC正社員も出演しています。悲しい事に彼の出る全動画が安定の超絶低評価祭りになっています。

別に不快になるような事を喋っていないにもかかわらずここまで低評価が付くのはもう彼が嫌いだから無条件で押してる人が大半を占めているからだと思われます。

彼自身自分のシーンでのプロップスの低さを自覚しているハズなのでこの事態を予測してか「ニートTOKYO自分で低評価押しました」とか言ってました。はぁ～(;´Д｀)人をイラつかせるのホント上手いですね。

「俺は低評価とか気にしてないですよ～、俺も押しちゃったしwww」みたいな強がりにしか見えないんですよ。いちいちそんな事知らせんなよウゼえな。カッコつけるポイントがひねくれてません？

それだったら「低評価たくさんついて悔しいから自分のスマホとパソコンと嫁のスマホと八文字さんのスマホで高評価押しときました。知り合いにも頼みました」って言った方がまだ人として魅力あります。

つーか低評価押すとチャンネルに迷惑かかるんですよ。でもこの件はあんまHIPHOP関係ないな・・・まあとにかくこういう小さいプライドを必死に守ろうとしてる感じが見え隠れするとヘッズはイラっと来るんですよ。そういう人の集まりってのを分かって下さいよ。

ZEEBRAの様にリスペクトされたい

jinmenusagi(ジメサギ)のラジオのお悩み相談コーナーで「自分は頑張っているのにシーンでなぜ分かってもらえないのか？僕もジブラさんみたいにリスペクトされる存在になりたい」と言っていました。

は？それはムリだと思います

それはMC正社員がHIPHOPな人間ではないと多くの人が思っているからです。ZEEBRAがシーンからリスペクトがあるのは彼がHIPHOPだからです。レベルミュージック支持者がどういう人を好いてどういう人を嫌うのかもうちょい考えて頂ければと思います。

あなたが仕事を頑張っているのは多くの人が分かっていると思いますよ。リスペクトが欲しいのであればHIPHOPコミュニティではなくビジネスコミュティであれば大半の人が賞賛してくれると思います。

これからは裏方に回るとの事ですが賢明なご判断じゃないでしょうか？「ビジネスを頑張っているからHIPHOPファンからリスペクトされる」と勘違いしているうちは絶対にシーンからの支持は得られないと思いますよ。ナーミー？