ラッパ我リヤ【ラッパー解説】純和製の男クサいラップを体感せよ!ヤバスギルスキルでシーンに君臨し続ける男達
今回は2017年に8年ぶりとなるアルバム『ULTRA HARD』をリリースし復活を果たしたQ(キュー)さん、山田マンさん、DJ TOSHIさん(以下敬称略)の3人組からなるベテランユニットラッパ我リヤ(らっぱがりや)の紹介です。
2000年に彼らを客演に招いたDragon Ashの楽曲『Deep Impact』がオリコン2位を獲得したり『笑っていいとも』のテレフォンショッキングにも出た事があるので、もしかしたらラップに興味のない人でも名前を聞いた事のある方もいるかもしれません。
HIPHOPファンにはもちろん聞き慣れた名前ですが、今回は改めて彼らの魅力を解説させていただきます。
コテコテの和製ラップ
ラッパ我リヤといえばやはりその男クサさというか、スマートというよりは泥臭いカッコよさが魅力の、まさに『純和製の日本語ラップ』が売りです。
彼らの世代のラッパーは当時そういう人が多かったとはいえ、ラッパ我リヤは見た目も非常に男らしくフェミニン感皆無のまさに『ラッパー』の教科書的なルックスでした(ヒゲ・スキンヘッド・ダボダボ)。
有名になり始めた2000年前後も、ラッパ我リヤファンというのは『本当に日本語ラップが本当に好きな人の集まり』という感じで、生き様で魅せるストリートスタイルが主流となり始めるこの時期でもラップの技術そのもので勝負する超硬派なスタイルでした。
押韻主義集団『走馬党』
Qがリーダーとなって結成された『走馬党』というクルー(及びレーベル)はラッパ我リヤを中心として三善出(みよしいづる・旧三善/善三みよしぜんぞう)、INDEMORAL(インデモラル)、BACKGAMMON(バックギャモン)などのメンバーで構成される押韻集団です。
今考えるとなぜもっと有名になっていないのかと言うくらいライミングスキルが凄く、当時ここまで押韻にこだわってラップをしていた集団はあまりないかと思います。
時代もあったのか当時は自分もそこまで走馬党の凄さが分からず「ラップ上手いな~」くらいの印象だったのですが、今聞くと「は、ハンパねえ!こんなに凄かったのか!」と改めてぶったまげます。
『ヤバスギルスキル』シリーズ
ラッパ我リヤのもう一つの売りは『ヤバスギルスキル』というシリーズ楽曲です。各曲で客演に違う人を招き、そのどれもが名曲ばかりです。ざっと並べると
ヤバスギルスキル ラッパ我リヤ
ヤバスギルスキルPart2 feat.skipp
ヤバスギルスキルPart3 faet.Ark
ヤバスギルスキルPart4 faet.GINRHYME DA VIBERATER, TWIGY
ヤバスギルスキルPart5 faet.PAULEY
ヤバスギルスキルPart6 faet. ILL-BOSSTINO
ヤバスギルスキルPart7 faet.DABO
ヤバスギルスキルPart8 faet. TOMI-E ,魔梵 ,MC仁義
ヤバスギルスキルPart9 faet.satoshi(山嵐),Yooco
ヤバスギルスキルPart10 faet.韻踏合組合
現在パート10まであります。ファンの間では「どれが一番好き」なんて会話になったりします。
十数年ぶりにドラゴンアッシュのkjを客演に
2017年の復活アルバム『ULTRA HARD』の楽曲に『My Way feat. Kj(Dragon Ash)
』という曲が入っているのはかなりの話題となりました。楽曲での共演はおそらく2000年の『Deep Impact』以来です。
しかも名前が降谷建志ではなくkjになっているのはかなりビックリしました!これは「まさか禁ラップの封印を解くのか!!?」と期待しましたが残念ながらボーカルでの客演でした。
歌詞もkjが歌うサビが「そう咲き誇れLIFE 踏み出し今 もう巻き戻せない 振り出しには」となっていて過去の歴史を振り返ると色々と考えさせられる曲です。
【kjがラップを封印した経緯はコチラ】
まとめ
ちなみにQは『フリースタイルダンジョン』でGADOROに勝っています。これは地味にめっちゃくちゃ凄い事です。
Q本人もインタビューで「ガドロ君に勝った事は自分でも花丸をあげたい」と言っていますが、バトルが本職でなく、しかもベテランという立場でああいう表舞台に出れる度胸のある人ってあまりいないと思います、失うものの方が多いですから。
おじさんになっても若い世代にまだまだ負けない男達、ラッパ我リヤをみなさん是非チェックしてみて下さい!
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