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呂布カルマ「俺とやらずに済んで良かったね」。フリースタイルダンジョン解説(放送日2017年9月26日)

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2017年9月26日(放送日は27日早朝)のフリースタイルダンジョン感想・考察です。今回の放送での大きな変化は輪入道がパンチパーマになっていた事です。

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チャレンジャーは最近活躍中のID

今回のチャレンジャーは2017年に入ってからここ最近のMCバトルで活躍しまくって会場を沸かせているID(アイディー)です。『戦極MCBattle』でもけっこう目立っていますね。

バトルでは『口喧嘩の強さで相手を言い負かす』というタイプではなくラップのカッコよさそのもので魅せるタイプで、日本人にはないグルーヴを持っている非常にセンスフルなラッパーです。

DAEDRAというグループも今回の放送で初めて知ったのですが、ユーチューブで音源が上がっていたのでチェックしたところかなりカッコ良かったですね。2017年末にEPをリリースするらしいので早く聞きたいです。

 

ID vs 崇勲

IDの最初の相手は崇勲です。崇勲は将棋好きという紹介がありましたが、自分も将棋好きなんで将棋に関する楽曲作って欲しいです。今のところラップで将棋の曲は一曲も知らないんで聞きたいな~将棋ラップ、、羽生善治リスペクト!!

勝負の方ですが、やっぱりIDのリズムは非常に聞き心地がいいです。まず言ってる内容どうこう以前にラップ自体が物凄くカッコイイ。そして崇勲の言葉に対するアンサーもしかっりできていた印象です。

崇勲の『わざとふざける感じ』はハマるとヤバいんですが今回はやや外してた印象です。「安室奈美恵ならTRY ME、YMOならライディーン こんな関係ない話しちゃう」みたいな下りも個人的には微妙だったかなと思います。結局これも上手くアンサーされてしまいました。

あと、この文言はバトルで結構よく使われるんですが、「何言ってるか分かんない」ってのを崇勲が2バース続けて言った事もマイナスかなと思います。

むしろIDの崇勲に対してのラップは主張に力があって説得力があったので「何言ってるか分からない」という言葉に聞き手が共感できず、より崇勲が追い込まれてる印象を与えてしまいました

結果は1発クリティカルでIDの勝利です。前からそうですが崇勲はやっぱりムラがありますね。

 

ID vs ACE

2回戦にコマを進めたIDの相手はACE、そろそろモンスター初勝利が欲しいところです。試合前のコメントでの「まだ勝利がない事に対してどう思うか」という質問では「別に、全然気にしてない、負けは糧になる」と前向きなコメントをしていました。

バトルの方は、審査員のCherry Chill Will.も試合後に言っていましたがIDのラップはバトル上でもライブパフォーマンスを見ているようなカッコよさがあり一回戦の崇勲戦同様、このACE戦でも会場が沸いていました。

しかも特徴のあるグルーヴのIDに早口のACEのラップが非常に噛み合っていて、IDがACEの力をより引き出す相乗効果が生まれる戦いとなりバトルというよりセッションの様なステージでした。

ACEの1ラウンド目の最後「HIPHOPってのは最高だろ?おいJAPAN見てみろこれが日本の文化だぞ」で絞めたのはカッコよかったですね。和の精神を持ったブラジル人であるACEが言うからこそより映えるセリフです。

2ラウンド目のIDはトラップ系のフロウに切り替えてきましたがコレもかなりノレました。IDのラップのリズム取りは本当に多彩ですね。エースもそれに便乗するように変則フロウに高速の押韻を混ぜ込むなど音楽として非常にカッコイイラップをしていました。

勝敗は2ラウンド連続でACEが取りモンスター初勝利を収めます。この試合は個人的に非常に良かったです。『言い負かし合い、正論の言い合い』ではなく『音楽としてのカッコよさ』が魅力の凄くいい戦いでした。

 

呂布カルマ「良かったね」

モンスタールームの呂布カルマのコメントがシビれた・・・

「もしACEが負けたら俺が行くつもりだったから。ID(俺とやらずに済んで)良かったね」

別に特別な事言ってないんですけどね・・・こんなとこでも言葉の重み発動?「りょ、呂布さんカッケー」ってなっちまったよ・・・

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