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SIMON JAPのオラオラムードが醸し出す威圧感が場を制した!フリースタイルダンジョン解説(放送日2018年9月18日)

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2018年9月18日放送(放送日は9月19日早朝)のフリースタイルダンジョンの感想・考察です。先週早くも3人抜きされてピンチに陥った2代目モンスター陣ですが、CIMAが自ら身を引いた事でなんとか場を逃れました。

しか~し今週のチャレンジャー、HIPHOP界の恐いアニキSIMON JAPが3人抜きをカマした事でまたもやモンスター陣は追い込まれてしまいました。CIMAの時と違っておそらくSIMON JAPは般若ステージまでやるつもりでしょうから、今回は実力で撤退させなければならなそうです。

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SIMON JAP vs FORK

という訳で冒頭にも紹介しました通り今週のチャレンジャーはSIMON JAP(サイモンジャップ)です。彼のプロフィールに関しては上記のリンクで紹介していますのでそちらをご覧ください。まあちょっと情報古くなってきてるんで更新の必要ありますが汗。

対するモンスターは指名通りFORKが登場、ベテラン対決ですね。つーか『MURDER GP』ってMCバトルじゃなくね?って細かいツッコミはいいか・・・確かにMURDER GPのサイモンジャップはカッコよかったですからね。

 

さてさっそくバトル考察です。とりあえずダンジョンの審査にめっちゃ不満がある様子のサイモンジャップ。バトル中でもちょくちょくその事が話題になります。これは審査員からすればプレッシャーがハンパじゃないでしょうね。

ただでさえ色々言われるダンジョンの審査員ポジションなのに収録中にも「おいおい!審査員!」ってな感じであんな言われ方されちゃってさぞかし胃が痛いでしょう(;´Д`)

さっそく第1ラウンド、4-1でフォークのクリティカル1発終了ギリギリで持ちこたえたサイモンですが、もしここでクリティカルだったら会場凍り付いたでしょうね笑。「キレないで下さいよ~((((;゚Д゚))))」みたいな感じで・・・。

実際次のラウンドで「ジャッジしっかりしてくれや!」みたいな入りだったんで早くもアニキのご機嫌を損ねたご様子。ちょいとタブーに触れますが、第2ラウンドのサイモンジャップのクリティカルは気を使ってサイモンに入れてしまう心理が働いている部分は少なからずあると思います。

もう少し噛み砕いて言うと、勝ち負けの基準をSIMON JAPの言うカッコよさ、つまりはテクニック面でなく自己主張を通すようなHIPHOP基準のルールを元に判定を行なわざる負えない空気にさせられた、とも言えます。審査員も感情のある人間ですから、完全に機械的なジャッジはできません。

SIMON JAP本人はもちろんそんな事意識していないと思いますが、ああいう心理操作的な立ち振る舞い・ルール・空気を無理やり自分の色にしてしまう感じはヤクザ的といいますか、ストリートで生きてきたアウトローならではって感じです。

結果は前述の通り2ラウンド目でSIMON JAPのクリティカル勝ちです。フォークはそろそろ既視感(視聴者の慣れ・飽き)が強くなってきた印象がありますが今後どうやって進化していくのかも注目です。

 

SIMON JAP vs ACE

次に現れたモンスターはここ最近大きな壁に悩まされているACEです。とはいえ前回SIMON JAPがチャレンジャーとして現れた時はクリティカルで仕留めていますから、今回もその時の再現で復活への足掛かりにしたいところです。

先ほどのFORK戦ではラップの内容に触れなかったんでここで言及しますが、とにかくSIMON JAPはトップオブザヘッド(即興)の感じが物凄く強いラップをします。

特にここ最近はMCバトルブームによるテクニック面のレベルのインフレから、即興感のあるラップというよりは膨大な練習量により大量ストックされた言葉が組み合わされた綺麗な『上手い』ラップが大半です。

SIMON JAPはそういった『言葉のストック』による文章の組み立てではなく本当にその場で頭に出てきた言葉で踏んでいる感じが物凄く強いラップをするので、まさしく即興のフリースタイラーといった印象です。

このバトルでも押韻やビートアプローチなどのテクニック面ではACEの方が上だったんですが、SIMON JAPの威圧感や主張の強さがACEを押し切っている印象を与えており、バイブス面で完全に場の空気を制圧していました。

勝負は2-0でSIMON JAPのストレート勝ちです。前回の戦いでも同じような感じのバトルになりその時はACEのクリティカル勝ちでした。

今回はバトルの内容は前回と変わらないものの、勝ちの『基準』をSIMON JAPが変える力を持っていたのでこういった結果になったのだと自分は考えます。

MCバトルはその時の会場の空気で勝ち負けの基準が本当に変わります。例えばあるバトルをそのまま別の会場でやったとしたら勝敗が逆になってるかも、みたいな事は全然あります。

呂布カルマはこれを『その日の正義』と言っています。この日の正義は押韻・フロウなどのテクニックではなく、HIPHOP的な主張が勝ち負けの基準になっていたと考えられます。

前回のACE vs SIMON JAP戦は前者の基準で判定してたんでACEに軍配があがりました。こういう勝敗の基準が明確でないところがMCバトルの難しいところであり、面白いところでもありますね。

 

SIMON JAP vs 崇勲

3人目に立ちはだかったのは崇勲です。冒頭のメッセージでも「SIMON JAPは恐い」と言っていましたが、崇勲がSIMON JAPに対してどう攻めていいのか迷っている感じがありましたね。

実際のバトルでもその雰囲気は出ていて、何と言いますか『遠慮している感じ』というか『言葉を慎重に選んでいる感じ』が伝わってきます。もっと言うとSIMON JAPを怒らせない様にしている感じとでも言いましょうか。

SIMON JAPに限らず漢a.k.a.GAMIとかもそうなんですが、彼らの様なバリバリのアウトロー系のラッパーはバトルにおいて相手の言葉を制限する力があります。下手な事を言ってしまうと後で何かあるかもしれませんから。

ハハノシキュウみたいに全然空気読まないで「そこまで言ったらマズいんじゃ・・・ヤバいぞヤバいぞ((((;゚Д゚))))」ってな感じで会場をヒヤヒヤさせる人はそんなにいないかと思います笑。この防御効果はアウトローラッパーの特権です。

その空気を察してかSIMON JAPも「もっと俺に怒って来い!襲って来い!」ってフレーズがありましたね。遠慮してねえでガンガンディスって来いよ!ってところでしょうか。

しかしこのバースを最後にSIMON JAPの1発クリティカル勝ちで試合終了してしまいました。自分もこの戦いはSAIMON JAPの圧勝だったかと思います。

崇勲はKOK2015の時と比べられてしまうとなぁ・・・。あの日は神が降りていた強さだったですからね。でもファンとしてはあの時の崇勲がまた見たいんですよね~。

って事で先週CIMAに引き続きまたもや3人抜きされてしまいました。次回予告では4人目は輪入道の様です。ワル対決ですね。

個人的にはSIMON JAP戦に呂布カルマが出なかったのがちょっとアレかな~って感じです。呂布カルマなら前述したストリート出身のラッパー独特の威圧感とかは無関係に強さを発揮できそうですし、また『罵倒2013』の時の様なバトルが見れると期待していたんですが・・・。

まあでも輪入道戦もとても楽しみなのは間違いありません!ここで負けたら般若ステージですからね。これは気合入っているハズです!来週も一緒に楽しんで見ましょう♪

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