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R-指定、安定の強さで連勝!解決しない『ACE会場湧かない現象』。フリースタイルダンジョン解説(放送日2018年8月07日)

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2018年8月7日放送(放送日は8月8日早朝)のフリースタイルダンジョンの感想・考察です。前回放送で久しぶりにMCバトルのステージに現れたR-指定ですが、ファンの期待を裏切らない神懸かり的強さを見せつけMCバトル界史上最強ラッパーの存在感はいまだ健在である事を証明しました。

初代モンスターvs2代目モンスターの戦いも最終局面に突入し、初代最後の刺客R-指定が2代目をどこまで倒せるのかも注目ポイントですが今週R無双を止めるべく立ちはだかったのはACEです。

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ACE vs R-指定

先週のFORK戦がかなりの名勝負だっただけに今週の登場はなかなかプレッシャーがあるかと思いますがここで出てきたのはACEです。番組冒頭から始まったダイジェストや2代目モンスターの感想などの尺が結構長かったので今週はこの1戦のみでした。

って事で早速バトル考察です。ライミングに関しては日本トップのスキルを持つ2人の戦いですが、バトル中もライムに関しての話題が度々出てきました。とにかく両者とも踏んで踏んで踏みまくってましたね。

勝負のキーポイントは韻を上手く踏むなんてことは出来て当たり前、というこの2人がそれ以外の部分でどれだけ差を付けれるかと言ったところでしょうか。

R-指定の最初の仕掛け「2代目の戦い方は自分達の見方の弱点を言っているだけ、『ダジャレみたいな韻』ってFORKが言った言葉がそのままブーメランでお前に突き刺さる」これを初っ端から言われてしまった事でACEがカッコよく見えない空気をいきなり作り上げてしまいました。

ACEはこの言葉に対し真っ直ぐに言い返さず開き直っている姿勢を見せる事でアンサーしたんですが、これに対する「言葉の勝負を投げたお前、ならそんな奴に興味などない」というR-指定の主張は見る側の大半の気持ちとリンクしていたのではないかと思います。

R-指定に対しACEは全体的に内容がないラップで凡庸性の高そうなライムを多用していました。これは必ずしも悪い事ではないと思います。

ただ今回のバトルに関してはその点に関しR-指定が、ただ言葉の語尾を合わせているだけの『ダジャレ』と批判する事で会場全員を納得させていました。このバトルでのACEは論破合戦的な言葉の勝負をほぼ放棄していましたから。

こういった口論・議論の面を無視した事に加えて、バースの中で審査員批判を入れてしてしまったのもマイナスポイントになったかなと思います。結果は2ラウンド目でR-指定のクリティカル勝ちです。

最後のモンスタールームのコメントでDOTAMAが「ACE君、ダジャレ良かったよ」という結構キツイ皮肉を言うんですが、その後に崇勲が「ACE、ライミング良かったよ」ってフォローするシーンがなんか良かったです。崇勲やさC~。

 

会場が味方に付いていないACE

上の考察ではACEの良かった部分にあまり触れませんでしたが、見せ場もたくさんあったと思います。最初のバースの入り方とか普通にカッコよかったですし、あの押韻連打に変速のフロウはさすがと言ったところです。

ん~しかし、いかんせんお客さんがついてこないですね。ACEがここだ!みたいな感じで落とす場面でもお客さんはシラけ気味でスベってしまっています。

2代目発足からずっとあるこの『ACE湧かない現象』ですが、中々この空気は変わりませんね。ダンジョンモンスター就任以前の2016年後半くらいからバトルシーンでこの風潮が出始めた感じするんですがなぜなんでしょう?

それ以前はそんな事なかったんですけどね。昔のバトルでも今と全然遜色ないラップをカマしていて落としどころでは会場も大いに沸いていて今よりもレスポンスが良かった気が。このACEプロップス停滞の理由が自分には分からないところではあります。

お客さんがACEに求めるものが明確ではないというのはあるかもしれません。例えば2代目モンスターで言うなら「FORKの諭すようなレクチャー式のラップが聞きたい」「呂布カルマは今日どんなパンチラインを言ってくれるのか」「裂固のカッチカチの固い押韻が聞ける」などなど。

人によって求めるものにバラつきはあるかと思いますが、そのラッパーそれぞれの強い個性からくる「コイツのコレを聞きに来た!」ってものがファン側にはあるはずです。

ですがジブラが「次のモンスターはコイツだ!」と言ってACEが出てきた時、見る側が何を期待するかと言われると・・・コレっていう明確なものがない気もします。

「ラップがとても上手い人が出てきた」という以外に何か強い興味があるかと言われればちょっと出てこないって感じのファンが多いのかもしれません。今日この人は何を言ってくれるんだろう・・・という期待感が低い。

本人からすれば非常に悩ましい状況が続いています。なんとかしようと必死なのはとても伝わるので個人的にとても応援しているんですが、こうなってけっこう時間が経っている事を考えると殻を破るのは容易ではないのでしょう。

ZEEBRAも「この壁を乗り越えて一回り大きくなって欲しいって期待もあってダンジョンモンスターという厳しいポジションを与えた」みたいな事言ってたと思うので、ACEには是非覚醒してもらって今後のラップシーンをより盛り上げる存在になってくれる事を期待しています。

って事で来週は呂布カルマがR-指定と闘うみたいですね。まさか晋平太の時みたいにこのREC終わるまで1放送1試合しかやらないパターン?まあいいか、とにかく来週も一緒に楽しんで見ましょう♪

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