DARTHREIDER(ダ―スレイダー)【ラッパー解説】余命5年の隻眼ラッパー!司会やコメンテーターとしても人気
今回は高校生ラップ選手権のレフェリーや9sariグループ漢 a.k.a. GAMIの相棒としてもお馴染み『片目のおじき』ことDARTHREIDERさん(ダ―スレイダー・以下敬称略)の紹介です。
2010年に彼を襲った脳梗塞の合併症で左目を失明してから無事復帰。以後はその左目にしている眼帯がトレードマークでもあります。
現在はBLACK SWAN代表兼所属MCとして活動していますが、彼が2015年から発足したファンクバンド『THE BASSONS(ベーソンズ)』の楽曲で自身の命が残り5年である事を2017年4月11日(彼の誕生日)に曲中で打ち明けたのは記憶に新しいです。
今までの日本のヒップホップシーンに大きく貢献した1人であるこの男を今日は解説していきます。
医者から残り5年の余命宣告
この楽曲は前述の通り自身の40歳の誕生日である4月11日に発表された曲で『5years』という題名にもある通り、自分に残された命についての思いを綴った曲です。
この曲が発表される少し前からラップのフリースタイルかなにかで「俺の命はあと5年しかないらしい。でも俺の体はHIPHOPに侵されているから大丈夫だ」みたいなことを言っていました。
その時は比喩表現か何かで半分冗談かと思っていたのですが、この曲を聞いてダ―スレイダーの命が残り僅かである事が本当であることを知りました。
「明日交通事故に遭う奴よりはまだ時間があるな」
「時間に抗うんだ、闘いをやめるな」
「5年後の俺に会いにいくんだ、とことん諦めの悪い奴だな」
是非一度この曲を聞いてみて下さい。
東京大学出身のボキャブラリー
ラッパーと聞くとストリート出身のヤンチャな人達というイメージですが彼はのフランス・パリ生まれのロンドン育ち、大学は東大出身というエリートラッパーです。
2000年前後のストリートラップ全盛の頃から彼は活動していますが、若い頃の彼は教養のあるバックボーンとはかけ離れたかなりぶっ飛んだ面白いラップをしていました。
【当時のダースレイダー】
若いですね~
現在はそのボキャブラリーを生かし色々なメディアに顔を出していて、穏やかで分かりやすいその喋りでコメンテーターとしても人気を博していますね。
AbemaTVでのラップニュース番組『NEWS RAP JAPAN』では司会を務めていますがエンタメ系だけでなく政治や世論についてなどの話題も非常に分かりやすく解説してくれます。
そういった意味ではストリート出身の漢 a.k.a. GAMIとのコンビは名タッグとも言えますね。『行動と筋』の漢と『知識と理論』のダースレイダーというお互いを補い合う2人が組んだらそりゃあ強いですよね。
大物を輩出したDa.Me.Records
ダ―スレイダーと言えば通称ダメレコと言われた『Da.Me.Records』の存在を話さなければいけませんね。彼が立ち上げたこのレーベルでのCDは「もっと身近に音楽を」というスローガンのもとアルバム1枚1000円という値段で発売されていました。
このレーベルに所属していたラッパーはKEN THE 390・環ROY・COMA-CHI・TARO SOUL・神門・はなび・カルデラビスタなど多くの名立たるラッパーが若手時代をこのレーベルで活動していました。
CDのリリースだけでなく多くのイベントも手掛けていて、それこそ今流行のフリースタイルラップバトルのイベントも現在のブームより遥か以前から運営していたり、当時はスポットライトがなかなか当たらなかった地方のMC達にも注目し発掘する活動など、日本のヒップホップ底上げに様々な面から貢献していていたレーベルです。
HIPHOPが苦手な人はベーソンズだけでも
アーティストとしてだけでなく人間的魅力もハンパないダースレイダーさんを是非チェックしてみて下さい!
ラップがどうしても苦手という方もファンクバンド『THE BASSONS』だけでも聴いてみてはいかがでしょうか!
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