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ZORN【ラッパー解説】ストリートから日常の幸せへ。フリースタイルダンジョン制覇の可能性がある1人だが・・・

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今回はフリースタイルダンジョンのラスボス般若が設立したレーベル『昭和レコード』所属のZORNさん(ゾーン・旧Zorn the Darkness・以下敬称略 )の紹介です。

ガラの悪いバチバチのバトルが売りのMCバトルイベント『THE罵倒』で3連覇を果たしバトルMCとして名を馳せるとともに、ストリートとポエトリーが融合した独自の世界観を表現する音源でかなり若い頃から頭角を現していた彼。

現在は結婚して名前から『DARKNESS』の文字を省き、さらに深みの増すスタイルへと進化したこの男の魅力を解説させていただきます。

 

繰り返しの生活に疲れたらまずコレ聞いとけ


HIPHOPファンはみんな知ってる名曲です。ZORNの解説に入る前にとりあえずコレ聞いといて下さい。ホントは若いZORN THE DARKNESS時代から知るとよりいいんすけど、まあ、とりあえずね。

 

ストリートラップとポエトリーの融合

彼は少年院あがりの不良少年でした。ラッパーは元不良が多いのでその過去だったり、そこから這い上がっていく様を歌うというのはストリート出身ラッパーの曲では結構多いです。「昔は暴力に明け暮れた、しかしラップに出会って変わった」みたいなやつですね。

しかし、彼の表現するラップは2000年代に流行っていた正統派ストリートラップとは一線を画します。サブタイトルにもあるように彼のラップはストリート生活の黒さを表現しつつも死生観だったり、心情を様々な比喩表現で表す作家性のようなものに溢れていました。

 

20才あたりですでに独特の世界観を表現する力を持っていて「少年院での作文で最優秀賞を取った」という事を曲中で語っている事からも、表現者としての才能を元々兼ね備えていたのかもしれません。

紹介したい曲めっちゃくちゃたんさんあるんですけどページが重くなるのでここでは控えますが、若い頃も気になった方はユーチューブで『ZORN THE DARKNESS』と検索してみて下さい。

 

R指定がライバルと認めた男

日本のMCバトル史上最強と言われている男R指定。彼は高校生時代からすでに日本トップクラスのバトルスキルを持っていました。そんな彼は同年代のZORNに対して後に面白い事を語っています。

「当時高校生だった僕は『日本でフリースタイルが一番上手い高校生は俺だ』と思って天狗になっていました。でも東京にZORN THE DARKNESSというラッパーがいると知ってから考えが変わりました。彼を知ってからゾーンさんを僕のライバルだと勝手に思っていました」

 

ゾーンはMCバトルイベント『THE罵倒』を3連覇した罵倒創世記の看板ラッパーです。冒頭でもお伝えしたように特に当時の『罵倒』はボディタッチOKでピリついたバトルが多く、客層のガラもめちゃくちゃ悪いです

そんな中彼は下町小岩のフッドスターとしてバッチバチのバトルを制し、MCバトル戦線でも活躍します。『UMB』では東京予選にまだ般若や晋平太が出場していた超激戦区時代で、惜しくも本戦出場は果たしていませんが実力は折り紙付きです。

とりあえず『罵倒』では彼の取り巻きがすげー悪そうだった((((;゚Д゚))))さすが東京屈指の治安の悪さを誇る小岩出身ですね。

 

ダンジョン出演はしてほしくないかも

フリースタイルダンジョン2代目モンスターが強すぎてクリア不可なんじゃないかという感じですが、個人的にはこのZORNはその中でもダンジョン制覇の可能性がある数少ない1人だと思っています。

ライミングのテクニックは申し分ないのはもちろん、彼のラッパーとしてのプロップス(評価)が当時以上に上がっている事で言葉の重みもより増してますし(バトルの勝敗にプロップスは超重要)存在感から放たれる彼のスター性も武器になるからです。

 

しかし個人的には彼のダンジョン出演はないと予想します。バトル戦線から離れてかなりの時間が経っていますし、現在の彼の活動、立ち位置から見てもZORNがダンジョンに出場する意味はあまりない気がするからです。

おそらくZORNファンも彼がフリースタイルダンジョンに出る事をあまり望んでいない人も多いんじゃないでしょうか。「ダンジョン勝てるかもだけど・・・見たい気もするけどやっぱ見たくない」という微妙な感じだと思います。

 

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 明日の事なんてSiriも知りもしねえ


この曲は2017年9月にアップされた曲ですが、個人的にいまのところ今年ナンバー1の曲です。『明日の事なんてsiriも知りもしねえ!でもまだ、未来は俺らの手の中、今動いた嫁のお腹』で母親の胎内で動く赤ちゃんのカットに切り替わるとこで耐え切れず泣いちまった(´;ω;`)

歌詞もヤベーんですが、tha blue harb(ブルーハーブ)のO.N.O.プロデュース曲で彼のトラックはこういった死生観のテーマにぴったりですね!さらに『未来は俺らの手の中』ってのはブルーハーブの代表曲の1つですから、このワードを最後に持ってくるあたりとか・・・もうね、ホント名曲です。

今日はこの曲でお別れです。是非聞いてみて下さい。

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