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覚醒したMCニガリ、痩せている方が強いの法則!フリースタイルダンジョン解説(放送日2018年5月22日)

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2018年5月22日放送(放送日は5月23日早朝)のフリースタイルダンジョンの感想・考察です。Lico-Gに100万円を取られてからのモンスター陣の気合は凄いですね。というのも今回のRECに入ってからモンスターがチャレンジャー全員を1回戦で仕留めています。

ジブさんが言うには今日の放送でモンスター陣が勝つとフリースタイルダンジョン始まって以来初の1収録全試合モンスター陣営の1発ストレート勝ちになるんだとか。さあ!どうなるのか!

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京都の若手筆頭ライマー

最初に登場したのは2017年のUMBの京都予選にてライバルRACKを決勝で倒し全国チャンピオンシップに出場したキョンスが登場。ここ最近の京都のバトルシーンではこのキョンスと高校生ラップ選手権でも活躍したRACKの2人が若手の2枚看板ですね。

彼らの年代のバトルMCだと最近のラップシーンのトレンドでもあるトラップ風のフロウを使う人も多いですが彼のラップのスタイルは変則フロウをほとんど使わないオーソドックス型のフロウに韻を固く踏んでくる正統派という感じです。

あと個人的にキョンス見てていつもめっちゃ気になるのは手の動きですかね笑。なんか手が長い気するしすげークネクネ動くのも彼の特徴です。

あまり言及されないですけどステージ上での身振り手振りってラッパーそれぞれ個性があって、その辺も注目してみると「あ~この人あのラッパーのバトルとかよく見るんだろうな~。影響受けてるな~」っ時ありますよね。

R-指定風の手ぶりや体の動きはインスパイアされてる人めっちゃ多いんで気になった方はそう言った部分も気にして見てみると面白いですよ。

 

キョンス vs FORK

キョンスを迎え撃つのはフォークです。以前書いた記事【FORKはフリースタイルダンジョンで飽きられるのか?KEN THE 390の『3割増理論』が面白い】でも言及しましたが、視聴者側やオーディエンスもそろそろフォークに対し『慣れ』が働いてきて2代目旗揚げ当初と比べると会場が湧きずらくなってきた感があります。

キョンスは相変わらず韻が固いですね。脚韻(語尾で踏む)だけじゃなく難易度の高い頭韻(頭で踏む)も使いなおかつ文字数の多い単語でも韻を踏む高等技術を披露していました。ゲスト審査員川原准教授も韻を重点に置いて審査するっぽいので良さそうですね。

ただ、テクニックに関しては申し分なくかなりハイレベルなラップでしたが、インパクトのあるパンチラインをあまり出す事ができずフォークの言葉の重みが勝った試合となりました。

フォークはいつもの様に芸術といえるラップをカマしていましたが、先ほども前述した通りモンスター抜擢直後ならこれはクリティカルになってもおかしくないクオリティですが慣れのせいか聞き手の心理的なインパクト面が目減りしておりラウンド判定も3-2と僅差の割れています。

結果は2-0でFORKのストレート勝ちです。この『慣れによるハードルの上昇』というのは本人からすれば非常に厳しい事で常に進化が求められる訳ですが、これからFORKがこの局面をどう打破していくのかも見ものです。

 

ミスター高校生ラップ選手権

次に現れたのは高校生ラッパーの登竜門『高校生ラップ選手権』の古参であり唯一の2連覇を達成したミスター高ラMCニガリa.k.a赤い稲妻の登場です。ニガリの解説は下記をチェック↓

 

MCニガリ vs 裂固

登場したのは裂固です。ニガリは高校生ラップ選手権第6回、7回王者、裂固は第9回王者という事でチャンピオン同士の戦いです。冒頭でもお伝えした通りこの試合で裂固が勝てばダンジョン初の1収録全試合でモンスター陣営がチャレンジャーを1回戦で仕留めるモンスター無双回となる様です。

冒頭での裂固のコメントも印象的ですね。

「同じ高校生ラップ選手権王者でしかも彼は2回優勝しているのにダンジョンのモンスターには僕が選ばれています。僕は走り続けているという自負があるのでラッパーとしてペースダウンしているニガリさんが僕にはだらしなく見えます。僕が目を覚まさせてあげたいです。」

優しい好青年の裂固にしては珍しく辛口なコメントですね。確かにアーティストとして、ラッパーとしての活動ペースは裂固に追い抜かれていますので、同年代のラッパーとしてその辺は言いたい事があるのでしょう。

という事で注目のバトルですが、LICK-G以降の放送回のバトルではこの試合が今のところダントツで良かったです。つーかニガリ君、やや覚醒した感があるぞ!

裂固のラップは非常に良かったです。ここ最近でも一番いいんじゃないかと思う位良かったです。しかしそれ以上にニガリのラップが良かったです。

「昔は色々考えてやっていたけど今は何も考えずにやるという事を覚えました」とインタビューでも言っていた通り、良い意味での適当感が余裕と貫禄を醸し出していたし、加えて彼がもともと持っている真っ直ぐな気持ちをぶつける言葉の攻撃力も合わさりスゲーカッコよかったです。

あと、いとうせいこうも言っていましたがニガリを見てるとやっぱりラップをやる上で『声量がある』『活舌がいい』というのは非常に大事なんだと改めて思いました。ニガリのラップは本当に聞き取りやすい。

ダンジョンのテレビ放送だと字幕出るのでそんなに気になりませんが、MCバトルは会場で聞くと聞き取れない事って結構あります。その聞き取りやすさの影響と重要度はダンジョンの会場にいたオーディエンスと審査員がテレビで見ていた自分以上に改めて実感しているのではないでしょうか。

自分はニガリの1発クリティカルかと思ったんですが、クリティカルストッパーLily姉さんの判定により決着は2-0でMCニガリa.k.a赤い稲妻の勝利です。

ニガリは一時期どんどん太っていってファンの間では大不評でしたがまた痩せてきましたね。そして彼はなぜか痩せている時の方がいいパフォーマンスをするんですよね。その辺の不摂生もラップに現れているという事なんスかね?

その謎のジンクスに乗っ取り前よりはやや絞られた体で登場したニガリのラップはやっぱりカッコよかったです。BAZOOKAの番組内で般若に「体がたるんでちゃだめだ」的な事言われてたと思うんで、ニガリのカッコいいラップをこれからも聞きたいファンの為にもリバウンドしないどくれよニガリ君ッ

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