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志人(シビット)【ラッパー解説】異才さを放つ歌詞・声『志人』というジャンルを生み出した男

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今回はラッパー兼吟遊詩人こと志人さん(以下敬称略)の紹介です。自分の中では「好きなアーティストは誰?」と聞かれれば間違いなく頭に浮かぶのがこの人です。

スピリチュアルなリリックに彼の高い声で歌いながら韻を踏むそのスタイル、世界感は日本のヒップホップの幅を一気に広げたとも言えると思います。

HIPHOPの枠に収まらない、タイトルにもある通りまさに『志人』というジャンルを作ったと言っても過言ではないと思います。

 

HIPHOP枠外の男

彼の魅力を文章で伝えようとすると非常に難しいです。

玉兎(たまうさぎ)という別人格を持つとともに自らを吟遊詩人と呼び、もはや宗教の匂いすら感じさせるポエトリーなリリック超高速の韻独特な歌声に誰もが今までのヒップホップにはなかった衝撃を受けるはずです。

志人本人もインタビューで「ヒップホップにこだわっているわけではない」と言っています。

それから、彼の世界観にあまりにもインパクトがありすぎるのであまり言及されない傾向がありますが、単純にラップのライミングのテクニックもハンパではなく、精神世界をうまく表現しながらも相当な文字数で韻を踏んでいます

「ライミングがうまい」事が彼の魅力ではないかもしれませんがファンがラップを聞く上でこのスキルがあるのとないのとでは聞き心地が全然違いますぶっ飛んだ世界観と非常にハイレベルなスキルが混ざってこその彼と言えると思います。

 

 所属クルー『降神』

【降神の解説はコチラから↑】

彼は大学時代に盟友なのるなもないと『降神』というヒップホップクルーを結成しており、当時の志人のMCネームは降神・非行期です。

降神のファーストアルバムは出来があまりにもヤバすぎるため口コミでどんどん噂が広まりCDRの焼き増しを手売りとウェブだけで3000枚以上を販売したという伝説のアルバムです(現在はネットで普通に変えます)。

志人のソロと同じく降神のスタイルも文章ではちょっと説明し辛いです。何て言っていいかわかりませんとにかく聞いてない人は絶対聞いた方が言いと思います聞いた方が早いです!

それから、最近志人を知った人は意外かもしれませんがBBP(ビーボーイパーク)の初期のMCバトルにも出場していました。

 

これぞ化学反応!MSCとの共演

そしてさらに意外なのがあの新宿拡声器集団MSCと仲が良くアルバム内でも度々共演していることです。

MSCと言えばあの漢a.k.aGAMIが率いる結構なストリート色の強いアウトローなクルーです。そのMSCと独特の世界感を持つ降神が組んだ時の科学反応ったらヤバいです。

でもたしかに今思い返せば志人もなのるなもないも当時はストリート臭がほんのり薫るようなリリックを書いていましたね。MSC×降神の曲は名曲が多いです。



グローバルユニットTriune Dodsの活動


それから志人はBleubird(ブルーバード・アメリカ人)・Scott Da Ros (スコット ダ ロス・カナダ人)の3人でTriune Dods(トライウンゴッズ)というグループを結成しています。

活動拠点はアメリカですが、志人は普通に日本語でラップしています。海外のファンに志人はどう映っているのか、向こうの評価なども少し気になりますね。

ちなみにPVで志人はナタを持っているのですが彼は普段は猟や木こりを仕事として生活しているんだそうです。

  

HIPHOPが苦手な人にも聞いてほしい

志人は「いや~HIPHOPとか苦手なんだよね~」という人や「ヒップホップは洋楽しか聞かない」という人にこそぜひ聞いていただきたいアーティストです。

ですのでまだ聞いたことない人は是非チェックしてみて下さい。きっとこんなヤツが日本にいたのか!と衝撃が走るハズです!

他にもたくさんのラッパーを語らせてもらってます。良かったらこちらから覗いてやって下さい。ラッパー解説 カテゴリーの記事一覧