レペゼン社会不適合者

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噛んでも関係ない漢a.k.a.GAMIの貫禄。絶好調のラップで2代目にヤキ入れ。フリースタイルダンジョン解説(放送日2018年7月17日)

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2018年7月17日放送(放送日は7月18日早朝)のフリースタイルダンジョンの感想・考察です。6月から始まった初代モンスターvs2代目モンスターの戦い。初代のT-PABLOW、Chico Carlito、DOTAMAを倒した2代目陣は4人目のモンスターを相手にする事になります。

4人目のヤキ入れ係は前回の予告にもあった通り漢 a.k.a. GAMIが登場しました。彼が出てくる事での一番の興味は上手いラップを聞きたいって事よりも何を言うのかってところですよね、怖いもの見たさと言いますか。

今回はそんなファンの期待を裏切らないコワカッコイイ漢 a.k.a. GAMIを見る事ができて今週の放送も大満足です。

【放送毎随時更新・ダンジョン考察・感想はコチラ】

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漢a.k.a.GAMI vs 輪入道

漢の最初の相手は輪入道です。ここら辺で視聴者も思ったハズだ!

FORKと呂布カルマまだ出ねーの?!あのー・・・そろそろ見たいんスけど・・・。作戦的に温存って事でしょうか。

とは言え両者はダンジョンのストーリー的にドラマがある2人で、創世記のダンジョンで『地上波テレビ放送とリアル』の葛藤に悩んでいた漢のリミッターを外したのが輪入道ですから、その2人がこのシュチェーションでの再戦という事でなかなか興味深い戦いです。

 

漢は対戦相手からすると非常に戦いづらい相手と言えます。ヒップホッパーとして「漢がダサい」と思っているラッパーはおそらくほぼ皆無でシーンでのプロップスがべらぼうに高くHIPHOP的な部分でディスるところがあまりないラッパーです。

なおかつリアルが絶対的なルールの漢を相手にしてビーフ覚悟で暴言を吐く事ができるラッパーもそんなにいないと思うので、彼の存在感が前もって切れ味鋭いディスを防いでいるという面もあります。

ディスるとするならテクニックの部分で韻も活舌も全盛期だったMC KAN時代を引き合いに出したりって事が考えられるのですが、呂布カルマが漢にクリティカルで勝ったダンジョンの試合なんかはその作戦が上手くいったいい例です。

なのでバトルで突破口の少ない漢に勝つには''HIPHOPバトル''ではなく''ラップバトル''に展開をもっていくか、セルフボーストで漢よりインパクトを残すラップをする方向性で進めていく事が考えられます。

 

今回のバトルはお互いの意見の主張面での戦いでは完全に漢が圧倒していました。先ほども言及したようにテクニック面での勝負ではないHIPHOP的なバトルで漢に勝つのは至難の業です。

ではラップでの勝負はどうだったかと言いますと両者とてもハイレベルな戦いを見せていてとてもカッコよかったです。とりあえず漢の頭韻法はホント芸術ですね。

単語の頭で踏む頭韻法は難易度のわりに会場が湧きにくく凄さが伝わりづらいんですが、この辺は頭韻脚韻の両方を駆使してきっちり締めてくるあたりさすがとしか言いようがありません。職人技です。

輪入道は逆にケツで綺麗に踏む分かりやすいラップで相変わらずの安定感でした。しかしやはり漢のヒップホップ的な主張のインパクトが大きすぎて輪入道が押されている印象を受けました。勝敗は2ラウンド目で漢のクリティカル勝ちです。

漢はホント活舌悪くなったんですがそれが気にならないくらいの存在感とドープなラップを見せていましたね。久々の登場でカッコいい漢が見れて嬉しかったです。

 

漢a.k.a.GAMI vs ACE

今日は漢の調子が良さそうですね~。そしてコールされたモンスターはエース!ここで再び視聴者も思ったはずだ!!

FORKか呂布カルマじゃねえの?!R-指定対策で2人を温存しているとかですかね?さすがに今週はどっちか出ると思ったんですが・・・

いつも対戦者同士がステージ上がってまず初めにジブラが「相手は〇〇ですがいかがですか?」みたいなフリを両者にするんですが、ここでACEが漢のコメントを真似しておちょくろうとする場面で漢が「オイ!(# ゚Д゚)」・・・・。

恐えええ((((;゚Д゚))))やっぱ漢マジこええよ(涙目)。

 

って事で気を取り直してバトル考察です。ACEは試合前「尊敬してるんでやりづらい」と言ってはいたもののバトル開始から強気になラップでガンガン攻めていく展開になりました。

ACEのライミングは技術的に2代目の中でもナンバー1と言えるくらい凄いんですけど、いかんせん会場が湧かないですね~。即興性も高いし相当な文字数で踏んでるんですがその部分がなかなか評価に繋がってないのは本人も辛いところです。

ちょっとびっくりしたのは1ラウンド目で漢がこれ以上ないってくらい噛んだんですが、それでもこのラウンドは漢が取った事です。

バトルであそこまで分かりやすく噛んじゃう事は珍しくてあれ一発で敗勢になるレベルのミスなんですが、それでも審査員は漢を支持してしまうほど彼の存在感がルールをHIPHOP基準に塗り替えている事を表していると思います。

 

このバトル、ラップの上手さなら全体を通して確実にACEが上回っていたハズなんですが、「韻とかフロウとか活舌が良いとか大事なのはそこではないです」という審査基準を漢は作り上げていて完全に場を自分のフィールドにしていました。

ACEは今回のバトルめちゃくちゃ調子良かったと思います。けっこう神懸り的な押韻も連発されアンサーも素晴らしかったのですが漢が作り上げた空気を塗り替える事はできず勝敗は2-0で漢の勝利となりました。

それにしても漢の「俺はまだ10分の1で十分この位置まで来た」ってのは凄いパンチラインでしたね。カッコ良過ぎです!

来週予告では裂固と漢がやるみたいですね。まさか来週もFORK呂布カルマ両方出ないって事はないですよね・・・次回どちらかはさすがに見たいなぁ。って事で来週も一緒に楽しんで見ましょう♪

【次週放送分の感想・考察はコチラ】